調神社(ツキジンジャ)

浦和にある神様の使いがウサギの神社。調宮(つきのみや)とも呼ばれています。

調神社(つきじんじゃ・つきのみや)は武蔵浦和駅というよりは、浦和駅が最寄駅となります。浦和駅西口をまっすぐ17号に向かって進みます。浦和西口交差点を左折し直進すると、左手に見えてきます。調神社(つきじんじゃ)という読み方が正しいですが、一般に調宮(つきのみや)と呼ばれています。祭神は「天照大御神」「豊宇気姫命」「素盞嗚尊」となります。市内でも屈指の古社です。調神社には「調宮縁起」という寛文8年(1668)に書かれた由緒書があり、その中で建武(1334〜38)の頃が記されており、その頃にはすでに存在していたことがわかります。定かではありませんが、中世の郷に「大調郷」があり調神社周辺だと考えられています。

調神社(つきじんじゃ・つきのみや)の境内

調神社はその昔、境内に神宮に献る調物(貢物)を納めるための倉を建て、初穂米・調の集積所として定められていたと言われています。そのため、調物の運搬の妨げになるという理由で鳥居が取り払われたと言われています。今でも、この神社には鳥居がありません。その代わりとして注連柱が置かれています。調物を納めるための集積所として定められていたことから、貢物 = 調物 → 調という社名になったと言われています。地元では別称として調宮(つきのみや)、つきのみや神社とも呼ばれています。「調」の音から「ツキ」を「月」とかけ、月待信仰が古くからあるため、神様の使いとして狛犬ではなく、ウサギがいる神社として有名です。コマウサギと表現して良いのですかね?入口のコマウサギに始まり、いろいろなところにウサギがいます。

入口のコマウサギ

手水場のうさぎ

元コマウサギ

池のうさぎ

旧本殿のうさぎの彫刻

調神社の神輿庫

調神社の神輿庫


調神社のお神輿

調神社のお神輿


調神社(つきじんじゃ・つきのみや)に入って左手側のところに調神社の神輿庫があります。平成22年と描かれているので神輿庫自体は比較的新しい感じです。いつもは見れないのですが、浦和で行われる「みこし渡御(浦和まつり)」の時には調神社(つきじんじゃ・つきのみや)の神輿庫が開いており、お神輿を見ることができました。とっても立派お神輿です。
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手水場のうさぎ


調神社(つきじんじゃ・つきのみや)に入って右手側には手水場があります。手水場もうさぎが使われています。


調神社(つきじんじゃ・つきのみや)の本殿になります。卯年の年始の際はここにびっくりするくらい人が集まります。また、浦和では12月12日に「十二日まち」が開催され、その際にもこちらの本殿に多くの方がお参りに訪れます。

十二日まちとは明治時代から続く”大歳の市””歳の市”とは「年の暮れに、新年の飾り物や正月用品を売る市」のことで、熊手・縁起物・神棚を中心に、食べ物などの露店が1,000店ほど、調神社境内や旧中山道などに立ち並びます。
調神社では、良い年を迎えるために福をかっ込む『かっこめ(ミニ竹熊手)』の授与があります。

※引用:さいたま観光国際協会公式サイト
「十二日まち」の様子はこちらの記事をご覧ください。
十二日まち
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浦和の十二日まちに行ってきました!(2017)

また、調神社(つきじんじゃ・つきのみや)では、お宮参りや七五三も可能です。本殿の奥に写真館があり、お宮参りや七五三のあとそこで記念撮影を撮ることもできます。
調神社(つきのみや)のお宮参り
調神社(つきのみや)の七五三

申年の絵馬

酉年の絵馬

丑年の絵馬

調神社(つきじんじゃ・つきのみや)の奥の方にその年の干支を描いた大きな絵馬が飾られています。

大きな絵馬の隣のところには神池があります。神池には鯉やカメがおり、神池の中央にはうさぎがあります。神池の先に旧本殿があります(後述)。

日蓮上人駒つなぎのケヤキ
調神社の境内(神社の西南の端にあります。境内の敷地内ですが小道を挟んで離れています)には、「日蓮上人駒つなぎのケヤキ」という安産の守護神と信仰されているケヤキがあります。言い伝えでは、日蓮が佐渡へ流される途中、難産の婦人に会いました。その婦人のために、このケヤキに馬を繋ぎ祈ったそうです。それにより男子を無事出産されたことから安産の守護神となったようです。実は隣の朽ちたケヤキが本当のケヤキのようで、現在のケヤキはそれを引き継いだもののようです。
なお、調神社の隣には、調公園があり多くの市民の憩いの場となっています。


調神社(つきじんじゃ・つきのみや)の入口からもう少し南側、日蓮上人駒つなぎのケヤキの近くに別の入口があります。調神社(つきじんじゃ・つきのみや)の摂末社(せつまつしゃ:神社本社とは別に境内または神社の附近の境外にある小規模な神社)である「調天神社」「金毘羅神社」のための入口かと思います。こちらには鳥居があります。鳥居から入って右手に手水場があります。

金毘羅神社


調宮天神社

調神社(つきじんじゃ・つきのみや)の文化財

調神社の旧本殿は、享保18年(1733)の建築で現在は境内社稲荷社となっています。一間社流造りでウサギの彫刻が多用されています。木割は「匠明」という木割書によっています。市指定有形文化財に指定されています。

調神社(つきじんじゃ・つきのみや)の社宝が市指定有形文化財に指定されています。
調宮縁起は寛文8年(1668)に書かれた由緒書です。調神社扁額(建物の内外や門・鳥居などの高い位置に掲出される額)は、正面に大きく「調神社」と書かれています。享和2年(1802)に松平定信が揮毫したものになります。神興鳳凰は、昔、神輿に使われていたものではないかと言われています。「三十六歌仙絵」は、寛文9年(1669)に奉納されたものと言われています。金地の扇面に墨書されたものです。

調神社(つきじんじゃ・つきのみや)には、ケヤキやムクノキの大きな老木を主と境内林があり、市指定の天然記念物に指定されています。

調神社(つきじんじゃ・つきのみや)の7不思議

ちなみに、調神社には7不思議があるのをご存知でしょうか?

1. 鳥居がない

前述で解説済みですね。

2. 境内に松がない

2種類の説があります。

  • 調神社の主祭神は、「天照大御神」「豊宇気姫命」「素盞嗚尊」で、天照大御神が素盞嗚尊の帰りを調神社で待っていたのですが、いくら待っても帰ってこなため「まつは嫌い」と言ったことから松を取り除いた
  • 調物を納める際に、運搬していた人の目を松の葉でつついてしまうので取り除いた

3. 御手洗瀬の片目の魚

昔境内にあった御手洗瀬(池)に魚を話すと必ず片目になったという。。。真相はわかりません。

4. 使姫の兎

前述の通り、狛犬ではなくコマウサギが設置されています。

5. 日蓮上人駒繋ぎのケヤキ

前述で解説済みですね。

6. 蝿がいないこと、7. 蚊がいないこと

完全に謎です。どういう由来があったのかわかりません。

コメント

  1. 匿名 より:

    凄い気になります。8/12に、参拝してみようかな

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